サンプル測定
株式会社ユービーエム

〒617-0004
京都府向日市鶏冠井町四ノ坪30-11
TEL:075-935-1006
FAX:075-935-2823
E-mail:jdm04354@nifty.com

技術的なお問い合わせは
カスタマーサービス電話
TEL:075-935-1008 をご利用下さい。
はじめに
遅延時間とは、
物体に一定の外力を与えるとひずみ(変形)が進行する過程(クリープ)において特定のひずみに到達したときの経過時間をいう。

緩和時間とは、
物体に一定のひずみを与えると応力が低下する過程(応力緩和)において特定の応力に到達したときのの経過時間をいう。
*ひずみ=変形量/原形量 (本講座1.粘弾性とは 図2参照)
*クリープと応力緩和  (本講座2.クリープと応力緩和参照)
粘弾性体を一定の力で引っ張ると、ある速度で伸びが進行する粘性に対して、ある程度伸びるとそれ以上進行しない弾性が相互に作用して、伸びは減速して進行がとまることを前節(2.クリープと応力緩和 1.粘弾性のクリープ)で述べた。
時間関数である伸びをγ(time)とすると、伸び(ひずみ)が進行するクリープは減速しながら曲線を描いて一定伸びγ(const)に到達する。両者間に次の関係がある。
γ(t)=γ(const)-(σ0/G)e-t・G/η=σ0/G(1-e-t・G/η)
γ(const)=σ0/G
t:time≧0 σ0:一定の力 G:弾性率 η:粘性率
1-e-t・G/η:0から1に至る自然対数曲線 (図1)
ここで、特定時間λを考え、λ=η/Gとすると、t=λの場合、
γ(t)=σ0/G(1-e-1)=σ0/G(1-1/e) (図2)

この特定時間λを遅延時間という。
経過時間が遅延時間λのとき、物体の粘性と弾性の比は伸びの進行が停止するまで一定伸びγ(const)の1/e倍(×100%)という定数できまる。(e:2.718:自然対数の底)
遅延時間λ(=η/G)が大きいほど粘性の寄与が大きい(物体が伸びにくい)。あるいは弾性の寄与が小さい粘弾性物体である。
粘弾性体を一定の伸びで引っ張ると、応力が一定のまま変わらない弾性に対して、伸びが止まると応力は0のまま変わらない粘性が相互に作用(弾性体が縮む一方で、粘性体が伸びる:単純マクスウェルモデル)して、応力は低下して0になることを前節(2.クリープと応力緩和 2.粘弾性の応力緩和)で述べた。
時間関数である応力をσ(time)とすると、初期応力σ(START)が低下する(物体内部の分子鎖の絡み合いが解れる)緩和は減速しながら曲線を描いて応力0になる。両者間に次の関係がある。
σ(t)=σ(START)e-t・G/η=(γ0・G)e-t・G/η
σ(START)=γ0・G  
 t:time≧0 γ0:一定の伸び G:弾性率 η:粘性率
-t・G/η:1から0に至る自然対数曲線 (図3)
 ここで、特定時間τを考え、τ=η/Gとすると、t=τの場合、σ(t)=γ0・G・e-1=γ0・G/e (図4)          

この特定時間τを緩和時間という。
経過時間が緩和時間τのとき、物体の粘性と弾性の比は応力が0になるまで初期応力σ(START)の1/e倍(×100%)という定数できまる。(e:2.718:自然対数の底)
緩和時間τ(=η/G)が大きいほど粘性の寄与が大きい(粘性体の伸びが遅い)。あるいは弾性の寄与が小さい粘弾性物体である。
[参考文献]
1. レオロジー入門(工業調査会発行 岡小天 編著)
  第八章 固体粘弾性

2. やさしいレオロジー(産業図書発行 村上謙吉 著)
  第六章 典型的な粘弾性変形

3. レオロジー基礎論(産業図書発行 村上謙吉 著)
  第四章 典型的な粘弾性変形