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 ゴムを引き伸ばすともとの長さの数倍も伸び、その力を除くともとの長さまで戻る。このもとの長さに戻る程度の変形を弾性変形という。
固体の弾性変形は、ゴムに較べて随分小さくもとの長さの1/100程度である。ゴムの弾性の原因は固体の弾性とまったくちがったものであり、固体弾性(前節)で述べたフックの法則は成立しない。
ゴムはイソプレン(C5H8)という分子が鎖状に長くつながった分子鎖の集まりからできている。これにイオウを混ぜてやると、イオウの原子がこれらの長い分子鎖を結びつける役割(架橋)をして、 そのかたちは図1のような網目構造をしている。
黒●がイオウの原子であり、ひもの部分がゴムの分子鎖である。このうち1本のひもに着目すると、隣り合うイオウ2原子間のひも(ゴムの分子鎖)は分子の熱運動によって図2のようにグルグル回転している。 その様子はまるで縄跳びの縄のようである。この回転する縄には遠心力が作用する。 そのため縄の両端(黒●)には縮まろうとする力がはたらくことになる。この力をゴムの弾性力といい、ゴム弾性の原因は熱運動なのである。
ゴムの温度をあげるとゴムの熱運動が活発になるためひもの回転速度は大きくなり、そのため遠心力増加に従って弾性力も大きくなる。
反対に温度をさげると回転速度の低下に従って弾性力も小さくなる。
ゴムの弾性が熱運動に起因していることから、ゴムは引き伸ばされて分子鎖が整然と配向した状態よりも、弛んで分子鎖が漠然としているほうが運動しやすいという意味で安定した状態である。 すると外部からひずみを与えられたゴムはそれを取り除いて分子鎖の向きが漠然とする方向へ作用するための応力が生じる。この漠然としている程度をエントロピーといいゴム弾性における化学的性質である。
一方、前節で述べた固体弾性が分子間力に起因していることから、固体は引っ張られて分子間の距離が大きくなるよりも、分子間距離に変化のないほうが内部エネルギーの最も低いという意味で安定した状態である。 すると外部からひずみを与えられた固体はそれを取り除いて内部エネルギーが最も低い方向へ作用するための応力が生じる。
この内部エネルギーの変化分をエンタルピー(熱含量)といい固体弾性における化学的性質である。
[参考文献]
  1. 精構物理 学生社 砂川重信